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《 2018.12.5 》

ACPの愛称が「人生会議」に決定 反応様々「覚えやすい」「漠然としすぎ」


自分の人生の最終段階がいよいよ訪れたら、どこでどのような治療を受けたいか? 何をして時間を過ごしたいか? どんなケア・サポートをしてもらいたいか?
 
そうした重要なことを事前に話し合っておく「ACP(アドバンス・ケア・プランニング)」の愛称を、厚生労働省が「人生会議」に決めた。「いい看取り」の語呂に合わせ、11月30日を「人生会議の日」と定めたことも併せて発表された。認知度を高めて取り組みの普及につなげる狙いがある。
 
ACPの愛称を「人生会議」に決定しました
 
「昨日は〇〇さんの人生会議だった」「今日の人生会議は13時から始めます」。こうしたコミュニケーションが実際に交わされるシーンが出てくるかもしれない。
 
厚労省は今年8月から9月にかけて愛称を広く募集していた。「人生会議」を提案したのは、静岡県浜松市の聖隷浜松病院で看護師として働く須藤麻友さん。「家族など信頼できる人たちと輪を囲んで話し合う、というイメージが湧く」「意味が明確な単語の組み合わせで、日常会話に浸透していくことが期待できる」。厚労省の公式サイトではそう評価されていた。
 
Twitterには様々な意見がある。「イメージしやすくなった」「覚えやすい」「1人1人が考えていくきっかけになればいい」。そうした前向きな受け止めが目立った一方で、「『会議』という言葉にやや違和感がある」「ちょっと漠然とし過ぎている」との声もみられた。
 

 本当に大切にしていることは何か?

 

ACP・人生会議は、最期の時が近づいた人にとって最良の医療、ケアが行われるようにするアプローチの1つ。自分が望んでいることは何か、大切にしていることは何か、不安に感じていることは何か − 。そうしたことを個々人が前もって主体的に考え、家族や友人など周囲で最も信頼している人たちと共に話し合っていき、本当の思いを共有していくプロセスを指す。その人が既にサービスを受けていれば、実際に関わっている医師や看護師、ケアマネジャー、介護職員なども適切に役割を果たすことが求められる。
 
厚労省は今年3月、現場向けの「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」を公表した。この中では、「本人による意思決定を基本とし、多職種から構成される医療・ケアチームとして治療方針の決定を行う」と解説。「本人の意思は変化しうる。医療・ケアチームにより、適切な情報の提供と説明がなされ、話し合いが繰り返し行われることが重要」などと指摘されている。
 
厚労省が昨年12月に行った調査の結果によると、介護職員の9割以上がACPのことを「知らない」と回答。医師や看護師に聞いても、「知らない」との答えが7割を超えていた。愛称をつけたのはこうした状況を改善するためだ。全国から集まった応募は1073件。タレントの小藪千豊さんや放送作家の小山薫堂さんらも加わった厚労省の選考委員会が「人生会議」を選んだ。

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